PNHでは溶血発作が起こる時期、起こる頻度、重症度が予測できないため、コントロールが難しく、日常生活にも影響を及ぼします。 よくみられる症状として、疲労、呼吸困難、腹痛、勃起不全、嚥下困難などがあり、PNH患者のうち96%に疲労が認められ、76%のPNH患者が日常生活に支障をきたしていると報告されています9-①。
これらの症状は、溶血により血漿中に放出された遊離ヘモグロビンが、NOを強力に吸着しNOを枯渇させNOの作用を阻害する結果発症する、と理解されています。
したがって、PNHにおける疲労や腹痛、呼吸困難などは溶血が原因であり、貧血の有無や輸血の必要性とは相関していないと考えられています9-②。
NPO法人「PNH倶楽部」は、発作性夜間血色素尿症(PNH)患者と家族の会です。サポートセンター、医療費助成基金、活動等についての情報が掲載されています。
9-① Meyers G, et al. Blood. 2007;110: Abstract 3683.
9-② Urbano-Ispizua A, et al. Hematologica. 2010; 95 (s2): Abstract #1022.